静岡県御前崎市「桜ヶ池」:大蛇伝説と神秘の池、そして歴史ある池宮神社
静岡県御前崎市に位置する桜ヶ池は、周囲約1km、水深13mの、豊かな自然に囲まれた神秘的な池です。その美しさから「桜ヶ池」と名付けられたというこの池は、2万年前の砂丘によって形成されたとされ、古くから人々の心を惹きつけてきました。
遠州七不思議の一つ「桜ヶ池の大蛇」
桜ヶ池には、遠州七不思議の一つに数えられる「桜ヶ池の大蛇」の伝説が語り継がれています。
伝説によると、平安時代末期、比叡山の高僧・皇円阿闍梨は、弥勒菩薩の出現を待ちわび、桜ヶ池で龍神となって入定したとされています。
皇円阿闍梨は、未来に起こるであろう様々な問題を解決できるのは弥勒菩薩しかいないと考え、弥勒菩薩に教えを乞うために、自ら桜ヶ池の底に沈んで龍神(大蛇)になったと言われています。
桜ヶ池のお櫃納め
この伝説にちなんで、毎年秋の彼岸の中日(9月23日頃)には、「桜ヶ池のお櫃納め」という神事が行われます。これは、直径40cmほどの檜のお櫃に赤飯を詰め、池の中心まで運び入れて投じるというものです。
かつては、お櫃が諏訪湖に浮かび上がってきたという話もあり、桜ヶ池と諏訪湖が地底でつながっているという伝説も残っています。
桜ヶ池の魅力
桜ヶ池は、大蛇伝説だけでなく、様々な魅力にあふれています。
- 豊かな自然: 東西北の三方を原生林に囲まれ、四季折々の自然を楽しめます。春には桜が咲き乱れ、その美しさは格別です。
- 静寂: 静かで落ち着いた雰囲気が漂い、日常の喧騒を離れてリラックスできます。池の周囲には遊歩道が整備されており、散策に最適です。
- 歴史と伝説: 2万年前の砂丘によってできた池であり、遠州七不思議の一つ「桜ヶ池の大蛇」の伝説が語り継がれています。
- 観光スポット: 池の周辺には、池宮神社や桜ヶ池公園などがあり、観光スポットとしても人気です。
桜ヶ池の畔に佇む「池宮神社」
桜ヶ池の畔には、歴史ある池宮神社が鎮座しています。
- 御祭神: 瀬織津比咩神(せおりつひめのかみ)
- 由緒: 敏達天皇の御宇13年(574年)に創建。桜ヶ池の守護神として、地域の人々の信仰を集めてきました。
- 見どころ: 徳川慶喜揮毫の扁額、桜ヶ池の大蛇の絵馬、歴史資料館
- ご利益: 開運厄除、商売繁盛、福の神、農、耕、水の守護神
池宮神社は、桜ヶ池の大蛇伝説とも深く関わっており、神秘的な雰囲気に包まれています。
桜ヶ池公園
桜ヶ池の周辺には、桜ヶ池公園も整備されています。公園内には芝生広場、休憩所などがあり、家族連れで楽しめます。
「桜ヶ池」は、県立自然公園の一環にあり、静岡県「自然百選の森」にも選ばれた「県指定名勝地」です。
桜ヶ池アクセス
⭐️ 4.3(43)
🚩 静岡県御前崎市佐倉
桜ヶ池は、大蛇伝説、美しい自然、歴史ある神社など、魅力あふれる場所です。
ぜひ一度訪れて、その神秘的な雰囲気を体感してみてください。
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