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幕末にペリーが歩いた道 「ペリーロード」は異国情緒がいっぱい!

 

ペリーロード、どこにある?

ペリーロード

黒船に乗ってやってきたペリー。

見慣れないその大きくて黒い船に、さぞ下田の人々も驚いたことでしょう。
彼らが上陸した地点は、現在のフェリー乗り場付近には、「ペリー艦隊来航記念碑」が建てられています。

その記念碑のそばで下田湾に注ぐ小さな川があります。
その名前は「平滑川」

この川を辿ると、ペリーとの交渉の舞台になった「了仙寺」に通じます。
この川沿いに続く700メートルの小径が、ペリーが交渉の間に通い続けた「ペリーロード」です。

 

古き良き時代を今に伝えるペリーロード

ペリーロード

この「ペリーロード」は、川沿いにおしゃれな雑貨屋さんやカフェが軒を連ねる、異国情緒漂うレトロなスポットです。
石畳にガス灯、川沿いに続く柳並木とムード満点。

ペリーロード

しかし、ペリーロードに立っていると、これらのムードを作り上げているのが後から作られた景観だけではなく、特徴的な建物によるものだと気が付きます。
それは、なまこ壁や伊豆石造りの蔵で、伊豆を代表する建築様式なのです。

ペリーロード

そしてこれらの建物は、なんと幕末から明治大正時代にかけて建てられたもの。
観光のために作られたのではなく、古い建物を利用しているのです。

古き良き伝統を大切にしているからこそ、長年の間、この素敵なスポットが維持されているのですね。

 

実は、花街だった「ペリーロード」

さて、この「ペリーロード」。

実は昔は遊郭や料亭の集まった「花街」で栄えた華やかな場所でした。
唐人お吉などでも有名な下田の花街ですが、その時代の名残を残すペリーロードには、貴重な遊郭の建物が今も残り、しかも中に入ることができます。

それが、「風待工房(かざまちこうぼう)」。
董品屋と喫茶店のお店で、寺小路橋のそばにあります。

1909年に建てられた建物は、いまものそのまま残されています。
さっそくその中に入ってみました。

 

まるで芸術品、骨董品が並ぶカフェ

カフェ入口

2階の窓に当時の面影を色濃く残す木造の建物は、周囲の建物の中でも一際レトロ感のある古めかしい建物。

お店の引き戸を開けて中に入れば、シックで照明のおとされた雰囲気の良い店内に、美しい骨董品が出迎えてくれます。
店内に一歩入ると、レトロな家具や雑貨がディスプレイされた店内に驚きます。

骨董カフェ

骨董品のお店というと、お店によっては雑然としたところもありますが、このお店は違います。
レトロな雰囲気の一枚木のカウンターに、味わいのある家具を配し、古い書籍などが並んでいます。

レトロな棚にきれいな骨董品が美しくディスプレイされ、外からの明かりにまるで芸術品のように浮かびあがります。

骨董カフェ

 

時間がゆっくり流れる、骨董のお店

骨董カフェ

店の奥にはさらに年代ものとわかる雑貨が並びます。

美しい形をしたランプや電気スタンド。
模様の素敵な大皿。
ぴかぴかに光る椀物に茶碗や湯飲み。

骨董カフェ

それらは手を触れるのもためらわれるほどに美しく、貴重な品々に思えます。
そんな店内はゆっくり時間が流れ、気が付けば想像以上の時間が過ぎています。

なんとも不思議な感覚に浸れる「風待工房」。
ペリーロードに行ったらぜひ立ち寄ってみてくださいね。

骨董カフェ

 

幕末開国の舞台、了仙寺

了仙寺

さて、そんな贅沢な時間を過ごし、古き良き時代に思いを馳せながらペリーロードを歩いていると、川は右へと緩やかに曲がります。

2手に分かれる左手の道をまっすぐ進むと、日米下田条約の舞台「了仙寺」に到着です。
誰もが教科書で習う「ペリー」と「開国」ですが、この地でペリーとの交渉が行われ、条約が締結されたなんて感慨深いですね。

「了仙寺」の創建は1635年、徳川三代将軍、徳川家光公の命によって建てられたものと伝わります。
一目見て歴史ある建物と分かるその外観からは、歴史の重みが伝わってきます。

 

了仙寺のみどころ

了仙寺

一方で、了仙寺にはペリーとの歴史のほかにもいくつかの見所があります。

一つ目は、「了仙寺横穴遺跡」
境内にある1300年ほど前の古墳時代の遺跡で、現在穴は浸食で反対側の抜けているとのこと。
中には入れませんが、手前までいくことができます。

了仙寺

そして二つ目はアメリカジャスミンの花
1,000株ほどの花が植えられており、毎年5月中旬になると一斉に美しい花を咲かせます
このことから「ジャスミン寺」とも呼ばれています。

最盛期には「香りの花祭り」というイベントも開催。
季節があえば、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

 

ご紹介施設の詳細

ペリーロード


ペリーロードの詳細

住所 静岡県下田市 三丁目 14
お問い合わせ先 下田観光協会 0558-22-1533
駐車場 近隣のコインパーキングか、下田公園の駐車場(無料ですが、あじさい祭りの時期などは有料です)を利用。
徒歩
アクセス
伊豆急下田駅より徒歩15分、1kmほど
バス
アクセス
伊豆急下田駅より南伊豆東海バス「海中水族館」ゆきで5分乗車→「了仙寺」下車→港方向へ徒歩5分
HP http://www.shimoda-city.info/tourism/perryroad.html

風待工房(かざまちこうぼう)

風待工房(かざまちこうぼう)の詳細

住所 下田市三丁目13-12
電話 0558-23-3269
営業時間 10:00~18:00
(オーダーストップ17:30)
定休日 水曜
駐車場 なし
店内 完全禁煙
アクセス 伊豆急下田駅より徒歩約13分

了仙寺(りょうせんじ)


了仙寺(りょうせんじ)の詳細

住所 静岡県下田市七軒町3-12-12
電話 了仙寺 0558-22-0657
了仙寺宝物館 0558-22-2805 
寺・宝物館
拝観時間
8:30~17:00
宝物館
入館料
大人/500円、こども/150円
定休日 ※夏期・年末に休館日の設定があります
駐車場 駐車場30台
※1時間以内の駐車をお願いします
※他2カ所に
【徒歩】
アクセス
伊豆急下田駅より徒歩10分、1kmほど。
【バス】
アクセス
伊豆急下田駅より南伊豆東海バス「海中水族館」行き、約5分乗車→「了仙寺」下車。
URL http://www.izu.co.jp/~ryosenji/ 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

激動の幕末の時代、開国の舞台になった下田。

1854年3月に締結された「日米和親条約」により、下田と函館が開港しました。
その条約の詳細を決めにペリーが下田の地に足を踏み入れたのが、同じ年の6月のこと。

まるでその時代にタイムスリップしたかのようなペリーロード。
歴史の重みや伝統に思いを馳せながら川沿いの道をゆっくり歩いてみてくださいね。
居心地のよいお店がたくさんありますので、のんびりと雑貨屋さんやカフェを巡るのもおすすめです。

 

 

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この記事を書いたひと

ぴもる

ぴもる

2歳のころから
夏は伊豆に家族旅行へでかけるのが恒例行事。

小学校3年生から7年通った下田市田牛は、
第2の故郷のような場所です。

40代になった今も、嫁子供・両親と、
年に数回は伊豆へお出かける伊豆好き!

伊豆のライターをやれる日がくるなんて…

もっと真面目に写真を撮っておくんだった…と、絶賛後悔中です。