ゾゾゾッーーーっとするのは最初だけ。見て触って嗅ぐ「ゴキブリ展」
静岡県には2つの昆虫館があります。
その一つが磐田市にある竜洋昆虫自然観察公園内の昆虫館。
ここで今、ゴキブリの特別展示が行われているんです。
「ゴキブリ展」といえば、随分昔から全国各地の自然史博物館や昆虫博物館の特別展として開催されていたというから驚き。
今回の磐田市の昆虫館では、ゴキブリ愛に満ちたプロフィール写真付きの展示、人気投票やクイズラリー、そして極めつけは、ゴキブリを手に乗せるコーナーも登場。
えっ?あの・・・気配だけで嫌、生理的にうけつけない、目にしたくないゴキブリを手に・・・!?
ゾゾゾッーーーーーとしつつも、恐いもの見たさ?
企画展が気になり、さっそく潜入してきました。
このページの目次
大好評「ゴキブリ展」の開催場所は?
「キモイキモイも好きのうち。」
「それはだいすきの裏返し。」
「そろそろ正直になろうよ。」
バレンタインデーの愛の告白?のようなキャッチフレーズで開催中の「ゴキブリ展」。
開催されている場所は、静岡県磐田市にある磐田市竜洋昆虫自然観策公園の昆虫館です。
浜松市内の小学校でも課外授業などでよく利用され、我が家も子どもが幼稚園児の頃に何度か連れて行ったことがあります。
屋内の昆虫に関する展示内容が充実しているだけでなく、施設の周りが自然公園になっているのが魅力の一つ。
子どもが虫やザリガニなどに夢中な年頃には、水辺もあるのでいろいろな生き物に触れることができ、時間を忘れて遊べます。
ゴキブリ展に潜入!
「ゴキブリを見るなんて、やっぱり気色悪~い・・・」
そう思いましたが、展示部屋の入口には、パステルカラーや模様が入った見慣れないゴキブリの姿の絵。
いつも見かけるあの姿でなければ、見ていても耐えられるかも。
恐々と展示室に足を踏み入れました。
魅力[その1] プロフィール
ゴキブリストの職員さん選りすぐりの世界のゴキブリが勢ぞろいしています。
その数、ざっと40種類ちょっと。
アフリカ大陸やオーストラリアなどに棲息する世界のゴキブリから、大阪の昆虫博物館からやってきたゴキブリ、職員さん自らが西表島や石垣島、八丈島などへ採集した日本で生息するゴキブリなどです。
それぞれのゴキブリのケース前に、生息場所や特技、特徴などのプロフィールが手書きで書かれています。
【最近の悩み】とか【みなさんへ アピール】など、ゴキ目線で書かれたプロフィールを読んでいると自然にケース内の虫に目がいってしまいます(^-^;
魅力[その2] 小さな子どもでも見やすい
ケースはすべて子ども目線の低めに設置されています。
車いすの方やベビーカーに乗った子どもにも見やすい高さです。
大人はしゃがまないとよく見えません。
歩きながらでは見えないので、しゃがむとついじっくりと見入ってしまいます。
ケース内は水が入っていたり、土だけ入っていたり、卵ケースが入っていたり。
生息場所に合わせてケース内の環境が違うので、どこにいたのかがよくわかります。
採集時の様子などの紹介が壁に貼ってありました。
これはちょうど大人も見やすい高さ。
普段、ゴキブリ退治するのも一苦労しますが、夜行性なので夜間の採集でかなり大変だった様子が書かれています。
困難な採集を経て目の前に展示されていると思うと、ゴキに対する見る目も違ってきます。
魅力[その3] 投票やクイズラリー
「GKB38センター争奪総選挙」や「ゴキブリクイズラリー」を行っています。
「GKB38センター争奪総選挙」
展示されているゴキブリのうち、37種類と特別ゲスト?のアシタカグモの計38種類の中からお気に入りに1票を投票します。
人気ナンバーワンに選ばれると、ゴキブリ展終了後には他の昆虫と同じくメイン展示に加わるとか。
投票してみよう~!と思うと、一つに絞らなければなりません。
一つ一つケースを見回って、形・色・模様などの特徴からお気に入りゴキを選びます。
ゴキ投票のために、来場者達の熱い視線が各ゴキブリケースに注がれています。
ゴキには見えないペンダントトップみたいな柄だったり、おいしそうなスイーツみたいな名前だったり、世界最重量だったり。
どれに投票しようか悩む~~~。
ゴキブリクイズラリー
ゴキブリ展の展示されている場所には、あちらこちらにクイズのボードが貼られています。
クイズラリー受付でクイズ回答用紙を受け取るだけで、どなたでも参加できます。
ゴキブリ展の「ゴキブリクイズラリー」だけでなく、昆虫観察自然公園全体を回る「昆虫クイズラリー」もあります。
子どもでないと見つけにくい位置に貼ってある
子どもと一緒に、私も挑戦してみました。
一つ一つのゴキブリを注意深く観察し、職員さんの手書きのプロフィールをじっくり読むことで解いていくことができます。
クイズをすべて解いたら2階で自己採点します。
そして1階のクイズラリー受付へ解答用紙を提出すると、大変珍しい~(展示されている)ゴキブリシールがもらえますよ。
「シールの虫、こんなのいましたっけ?」
思わずスタッフさんに質問。
ちょうど受付前にいた小さな男の子が「いたよ!場所わかるよ。」とスタッフさんの代わりに案内してくれることになり、展示室にまた戻ります。
すぐにケース前に到着。
この男の子は何の虫がどこにあるのか、この昆虫館のことなら、なんでも知っているそうです。
さすが虫博士!
プロフィールに書かれているように、小さすぎて、どこにいるのか全く分からない・・・
ホントに中にいるのかしら・・・という印象です。
それにしても、ここの昆虫館の事務所(受付)内には子どもがいっぱい自由に出入りしてます。
大好きなスタッフさんから何か吸収しようと熱意がすごい。
魅力[その3] 触れる
珍しいゴキブリの展示だけでなく、珍しいゴキブリに触って、においを嗅ぐ体験できます。
思わず「ヒィーーーーー」と必ず叫び声が出てしまうけど、いつの間にか大人気で?人だかりができるコーナーでもあります。
ゴキブリに触れるコーナー
巨大なクロゴキブリ模型がいました。
思わず「うわっ!」のけぞってしまうほどの大きさです。
触れるゴキブリってこれの事?と思いましたが、違います。
触れるゴキブリは▼▼▼こちら▼▼▼
オス(黒っぽい方)とメス(色の薄い方)
ケースには『さわれるよ!』と書かれていても、ケースを開ける勇気がない・・・。
思い切って、スタッフさんに声をかけました。
触われるのは、マダガスカル島にいる『マダガスカルゴキブリ』。
羽がないため、飛ばないし比較的おとなしい種類のゴキブリだそうです。
そのように説明しながら、スタッフさんはご自分の手にゴキブリを乗せて楽しそうです。
恐れながらその様子を見ていると、「ほら、どうぞ♪」と笑顔でゴキブリを娘の手に乗せました。
思わず娘は「ヒャァ―――――‼‼」と叫んだので、ゴキブリの方がびっくりしたかも。
でも、触っているうちにゴキブリであることを忘れて愛おしくなるのかしら~。
触る前には、さんざんギャーギャー叫んでいた娘ですが、慣れてくるとケースの前から離れません(笑)
甲羅に覆われていて硬い体です。
お腹側はこんな感じ。
角もあるこのゴキブリ、食用として殻を剥いて中身を食べることもできるそうです。
子ども達に大人気のテレビ番組内でイモトさんも食べていたとか。
もちろんゴキブリストの職員さんもバターソテーにして実食済み。
ヒィ----ー。
ペットとしても好んで飼育されている品種だそうです。
ゴキがペットに???
『オシャンティーな飼育方法のススメ』“ゴキブリウム”も紹介されていましたよ。
驚きですが、この『マダガスカルゴキブリ』が多数ヤフオク!に出品されていました。
日本でも飼っている人が多数いるんですって。
ゴキブリのにおいを嗅ぐコーナー
3種類のゴキブリの糞の入ったカップがあります。
自分で蓋をあけて、においの違いを感じることができます。
ゴキブリのにおいを嗅ぐなんて・・・(>_<)
『普段は嗅げないゴキブリのにおい、嗅いでみませんか?』
こんな風に呼びかけられても、嗅ぎたくない気持ちの方が大きい。
でも、においの違いってどんな感じ?
覚悟して嗅いでみました。
ホント! 全然違います。
普段も嗅いだことのあるようなにおいだったり、草っぽいにおいだったり、二度と嗅ぎたくないにおいだったり。
恐いもの見たさのチャレンジャーの方、ぜひお試しを。
昆虫自然観察公園 その他の見どころ
ゴキブリ展以外にも見どころが満載です。
昆虫館
ゴキブリ以外の昆虫展示
カブトムシ・クワガタは大人気。
入口入ってすぐの場所にドドーンと展示されています。
スタッフさんにお願いすると、ケースから出して一緒に写真を撮ることが可能です。
ムカデやサソリもいます。
トロピカルゾーンには・・・
珍しいトルコブルー色のタイル柄のようなコバルトヤドクカエルやテッポウウオがいます。
まるで京都の漢字ミュージアムのような展示
あなたはいくつわかりますか?
大人も真剣に見入ってしまいます。
触れるコーナー
カブトムシの幼虫が触ることができます。
館内には、カブトムシの飼育セットもいろいろ販売しているので、買ってみたくなるきっかけになるかもしれませんね。
すぐそばに手洗い場所があるので、触った後はすぐに手を洗いましょう。
2階の標本コーナー
日本や世界のチョウ・ガ・トンボなどの標本が約1700種類/3000点展示されています。
真ん中のテーブルには、飼育されているカタツムリをみることができます。
2階へは階段だけでなく、エレベーターも完備されているので足の不自由な方やベビーカーでも大丈夫。
お土産も充実
昆虫に関するグッズやスナック菓子、アイスなどが販売されています。
数量限定で竜洋昆虫自然観察公園の昆虫切手もあります。
もちろん、ゴキ展にちなんだグッズも勢ぞろい。
虫取り網や虫かごはもちろん、カブトムシの飼育するために必要な飼育ケースや飼育アイテムも販売してます。
お土産コーナーは、昆虫グッズを物色する子ども達でいっぱいでした。
屋外の観察自然公園
この日はイベントがあり、自然公園内を探検するガイドウォーク(1日3回)が開催されていました。
毎回、案内して下さるスタッフさんが違うので、3回とも参加するお子さんもいるようですよ。
普段はNGですが、スタッフさんが大きな石や木を持ち上げると、その下に隠れていた生き物がいるのがわかります。
時には公園内の水辺にいる生き物を探索。
スタッフさんが網で水の中の生き物を引き上げて見せてくれます。
顔を寄せ合って見ているので、何がいるのか全くわかりません(笑)
公園は3つのエリアにわかれていますが、地下道をくぐります。
階段下に窓があり、水辺の中が見えるようになっています。
野菜や花畑もあります。
野菜の葉の裏にも昆虫が見つかります。
1か月間、ジッとこの場を動かない虫(白い蛾?)がいることや・・・
女王蜂の越冬中の様子をみたり・・・(木の隙間でジッとしている女王蜂をみている)
ガイドウォークに参加すると、今まで知らなかった虫の習性や気がつきにくいけれど身近な場所で色々な発見ができます。
時間に余裕があれば、ぜひ参加してみてはいかが。
約20分間ぐらいです。
ガイドウォーク 開催日程 |
土日祝 来館したら受付前のホワイトボードの手書きイベントスケジュールをご確認ください。 |
---|---|
開催時間 | ●10:30~ ●13:00~ ●14:00~ |
参加費 | 無料 |
申し込み | 不要 |
磐田市竜洋昆虫自然観察公園の詳細情報
開催日程 | 2018年2月3日(土)~4月8日(日) |
---|---|
開館時間 | 9:00~17:00 (最終入園は16:30) |
会場 | 竜洋昆虫自然観察公園 昆虫館内 |
ゴキブリ展 入場料 |
なし ※昆虫館入館料は必要です。 |
住所 | 静岡県磐田市大中瀬320-1 | |
---|---|---|
電話 | 0538-66-9900 | |
開館時間 | 9:00~17:00 (最終入園は16:30) |
|
定休日 | ●木曜日(祝日・GW・夏休み・10月は開園) ●年末年始(12/28~12/31) |
|
入場料 | 大人320円 小中学生100円 幼児無料 |
|
お得情報 | ●お得な回数券あり ●5/5は小中学生 無料 ただし子どもだけの入場不可 |
|
施設内設備 | ●コインロッカーあり(100円) ●エレベーターあり ●お弁当類の持ち込み可 ●ドリンク自販機あり |
|
駐車場 | 無料駐車場あり | |
アクセス 車 |
●東名「磐田IC」より約25分 ●東名「遠州豊田スマートIC」より約25分 ●東名「浜松IC」より約25分 |
|
アクセス バス |
磐田駅・豊田町駅から昆虫公園・しおさい竜洋・竜洋海洋公園を経由する無料のシャトルバス運行あり(土日のみ)
●[行]「JR磐田駅南口」発(9:30、10:45、13:00)→「JR豊田町駅南口」(9:45、11:00、13:15)→「昆虫公園」下車(10:00、11:45、13:30) |
|
Webサイト | www.ryu-yo.co.jp/konchu/ |
子どもだけでなく大人も面白い竜洋昆虫自然観察公園
ゴキブリといえば、昔、息子が夏の自由研究で「飼いたい!」と言い出し、増える恐怖のあまり泣く泣く諦めさせた思い出があります。
その時反対してしまった罪悪感の反動?で思わず引きつけられた「ゴキブリ展」。
見慣れたクロゴキブリ以外にも、想像もしなかった色や模様のゴキブリの展示とプロフィールの面白さに、じっくり見入ってしまいました。
みんなに嫌われゴキブリを夢中で採集したゴキブリスト職員さんの愛を感じる展示は、意外にも大人の方の入場が多いそうです。
竜洋昆虫自然観察公園は、東名「浜松IC」、「磐田IC」より約25分の場所にあります。
付近には、食事や入浴施設の「しおさい竜洋」や滑り台がある「竜洋海洋公園」もあるので、セットで遊びに行ってみてはいかがでしょうか。
このあとによく読まれている公園記事
この記事をSNSでシェア