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伊豆の国市|一日で巡る北条家ゆかりの地5選

伊豆の国市:北条氏

2022年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の舞台になった伊豆の国市。
物語で活躍する人物ゆかりの史跡や寺が多く残っています。

今回は、伊豆中央道路「江間IC」を下車して、1日で効率良く五つの見所を巡るコースを考えて体験してみました。
訪れた順番でご紹介していきますので、ドラマを見て伊豆の国を巡りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

北条義時夫妻が眠る「北條寺」

伊豆の国市:北條寺

義時が創建した寺

江間にある北條寺は、江間で育ち、館を持っていた義時が建立したと伝えられています。

墓地内にある義時山の階段を登って行くと、寄り添う北条義時夫妻の墓を参拝することができます。
ここで義時が、自らが治める江間地区を一望していたと考えるとロマンがありますね。

この義時山、登頂に五分もかからない大きさですが、夏にマスクをつけて登るとなかなかハードです。
暑い季節は、しっかり水分補給をして臨むことがお勧めです。

 

静岡県指定文化財を拝観できる

本殿には「木造観世音菩薩座像」「木造阿弥陀如来座像」「牡丹鳥獣文繡帳」が奉納されています。

「木造阿弥陀如来座像」は、大蛇に殺された義時の長男、安千代の冥福を祈って建立された仏殿の本尊だと伝えられています。
大切な幼子を亡くした夫妻の悲しみを思うと、同じ子を持つ身として感傷深くなってしまいます。

「牡丹鳥獣文繡帳」は、躍動感のある動植物たちの姿が美しく、細部までつい見入ってしまいます。

 

ドラマの裏側を楽しめる
「鎌倉殿の13人 伊豆の国 大河ドラマ館」

伊豆の国市:大河ドラマ館

伊豆箱根鉄道「韮山駅」を降りてすぐの所にある、「時代劇場」内に「鎌倉殿の13人 伊豆の国 大河ドラマ館」があります。

役者さんの等身大パネルやドラマの撮影風景などが飾られています。
実際に撮影で使用されていた甲冑も間近で見ることができました。
役者さんのドラマへの想いが綴られたパネルを一枚一枚読んでいると、あっという間に時間が経過してしまいます。
6月16日にリニューアルしたので、それ以前に訪れた方ももう一度楽しむことができます。

伊豆の国市:大河ドラマ館

この日は平日でしたが、外では地元の農家さんが育てた野菜や、お弁当を販売していて活気がありました。
物産展もあるので、ここでお土産を買うこともできます。

近くには庭園があり、ベンチで休憩をすることもできます。
花の美しさはもちろん、そのデザインが素晴らしくて、地元の高校生が発案者だと知った時にはとても驚きました。

お弁当を購入して、お花を眺めながら休憩するのも癒されそうです。

 

頼朝の流刑地「蛭ヶ小島」

頼朝が政子と結ばれるまで住んだ土地

伊豆の国市:大河ドラマ館

今は田園風景が長閑な地域ですが、平治の乱で敗れた源義朝の嫡子、頼朝が流刑された頃は大小の中洲があったと言われています。

14歳で流れ着いた頼朝は、政子と結婚するまでの17年間をここで過ごしていたようです。
その頃の面影は無いですが、「鎌倉幕府を築いた頼朝の功績を残したい」と考えた江戸や明治時代の人々によって、建立された古碑が残っています。

歴史を残したいと願う気持ちは今も昔も変わらないと思うと、生きた時代が違う人々に親しみを覚えますね。

 

休憩所でほっと一息

伊豆の国市:

蛭ヶ小島には、頼朝と政子夫婦の像や古碑だけでなく、歴史民俗資料館があります。

また、中央には無料休憩所があり、休憩や食事をとることができます。
カレーライスが500円、椎茸蕎麦が600円などお手頃価格なメニューが揃っています。
ここで昼食をとるつもりでプランを練ることもいいかもしれません。

芝生の広場には屋根つきの休憩スペースもあるので、田園風景を眺めながら足を休めることもできます。

 

北条時政が創建「願成就院」

源氏復興への原点

伊豆の国市:願成就院

願成就院は、頼朝が源氏復興への旗揚げをした地であり、北条家の本拠地である韮山に、北条時政が建立しました。
境内には時政の墓があり、参拝することができます。

 

八百年前の全盛期に思いを馳せて

駐車場の隣を見ると、更地に「願成就院跡」と書かれた看板が立っています。

「目の前のお寺は願成就院ではないの?」と不思議に思いましたが、実は鎌倉時代の伽藍は15世紀に兵攻めに合い、焼失してしまったそうです。
全盛期の願成就院は諸堂宇が建ち並び、大規模な浄土庭園もあったようで、その壮大な様が失われてしまったことは残念でなりません。

しかし、創建時に祀られた仏像などは数多く残されています。
中でも仏師運慶が彫った仏像の五体は国宝に指定され、その力強い佇まいに圧倒されます。

境内の庭園も美しく、北条家の全盛期の凄さを想像しながら参拝することができます。

 

八重姫の魂をまつる「眞珠院」

悲劇の死を遂げた八重姫を偲ぶ

伊豆の国市:真珠寺

ドラマの中では、健気で美しく描かれている八重姫
史料は乏しいですが、頼朝との悲恋の末この地にあった真珠ヶ淵に入水したと伝わっています。

頼朝との子を実父に殺され、頼朝に会うために伊東から逃亡したものの、頼朝は既に政子と結婚をしており、行き場も生きる目的も失った八重姫。

その魂を慰めるために、この眞珠院は建立されたと言われています。

 

願掛け石と梯子

伊豆の国市:真珠寺

入り口からすぐのところに八重姫御堂があり、堂内には、八重姫の木像と供養塔が安置されています。

伊豆の国市:真珠寺

その御堂前で目を引くのが、たくさんの梯子
八重姫が身を投げた際、「梯子があれば助けることができたのに」という里人の想いから、願い事が叶った際にお礼として、梯子を供えるという風習が生まれたそうです。

伊豆の国市:真珠寺の願いが叶う石

その隣には願掛け石があり、年の数だけ叩くと願いが叶うと言われています。

女性でも持ち上げられる大きさですが、年の数だけ叩くのは根気が必要でした。
この願掛け石で願ったことが叶った時に、梯子を供える方も多いそうです。

そこにいるだけで切なくなるような、儚くも愛情深い八重姫のイメージに合った御堂です。

 

初夏の風物詩「あやめ祭り」

五つの見所を巡りの後、旅の疲れを癒したい方は古奈温泉がおすすめです。

この古奈温泉では、毎年7月上旬に「あやめ祭り」を開催しています。
古奈より宮中に上がり、源頼政の奥方となった「あやめ御前」を偲ぶ祭りです。

温泉に入ってから夜店を練り歩いて、宿の部屋から花火を眺める、贅沢で完璧な夜の一時になりそうですね。

古奈温泉で毎年7月上旬に開催される「あやめ祭り」

※感染症の拡大状況により祭りの内容に変更される場合があります。
詳細は公式HPでご確認ください。

開催日 2022年7月2日(土)・3日(日)
開催時間 伊豆の国市内 伊豆長岡地区各所で開催
会場 7月2日(土)
【古奈もみじ公園】あやめ御前供養祭 10:30~11:30
【アクシスかつらぎ前広場】キッチンカー広場 11:00~21:00
【古奈もみじ公園】踊り広場 15:00~20:30
【湯らっくす公園】長岡お祭り広場 17:00~20:00
【長岡温泉街】夜店の出店 18:00~21:00
【源氏山山頂】花火打上 20:40~20:45
【あやめ御前供養塔・あやめ御前摩崖仏】シンボルウォール 終日
会場住所 7月3日(日)
【伊豆の国市長岡総合会館アクシスかつらぎ大ホール〉ステージイベント 13:30~16:00
※事前申込制
———–
【湯らっくす公園】長岡お祭り広場 17:00~20:00
【長岡温泉街】夜店の出店 8:00~21:00
【源氏山山頂】花火打上 20:40~20:45
【長岡温泉街】渡御 18:00~21:00
【あやめ御前供養塔・あやめ御前摩崖仏】シンボルウォール 終日
【アクシスかつらぎ前広場】キッチンカー広場 11:00~21:00
公式HP https://izunotabi.com/news/genji-ayame-matsuri/

 

旅を快適にするために

伊豆の国市

今回は車で効率よく巡るコースを紹介しました。
お寺などは、道が細い住宅街を抜けた先にあるので運転には十分気をつけてください。

北條寺以外は比較的近い地域にあるため、ノルディックコースとしても紹介されており、歩くことが好きな方は徒歩で巡ることもできます。

大河ドラマ館や伊豆長岡駅では、レンタサイクルも行っています。
今回紹介したコースは坂が少ないため、自転車で巡るのも気持ち良いですよ。

初夏のお寺巡りは暑いですが、紫陽花がそこかしこに咲いていて趣がありました。

 

施設詳細情報

1.北條寺

「北條寺」拝観・アクセス情報

住所 伊豆の国市南江間862-1
電話 055-948-1399
拝観時間 10:00~16:00
※最終受付15:30
拝観料 大人500円
小・中学生200円
幼児無料
御朱印 大河ドラマ放映期間の限定御朱印あり
御朱印代300円
お願い 本堂内での写真撮影は文化財保護のため、ご遠慮ください
駐車場 無料駐車場あり
※35台分
アクセス バス 伊豆箱根鉄道「韮山駅」よりバス「北條寺」下車→徒歩約1分
電車・徒歩 伊豆箱根鉄道「韮山駅」より徒歩25分
●東名「沼津IC」より伊豆中央道路を経由→「江間IC」下車→約5分
●新東名「長泉沼津IC」より東駿河湾環状道路、 伊豆中央道路を経由→「江間IC」下車→約5分
公式HP https://houjouji.com/

 

2.鎌倉殿の13人 伊豆の国 大河ドラマ館

伊豆の国市「大河ドラマ館」開館時間・アクセス情報

住所 伊豆の国市四日町772
電話 055-949-8606
開館期間 2022年1月15日(土) ~ 2023年1月15日(日)※予定
開館時間 9:00~17:00
※最終受付16:30
定休日 毎月第1水曜日
7/6, 9/7, 10/5, 11/2, 12/7
※8月、2023年1月は無休
入場料・拝観料 大人400円
中学生以下100円
未就学児無料
駐車場 無料駐車場あり
※乗用車180台分
アクセス 電車 伊豆箱根鉄道「韮山駅」より徒歩約1分
●東名「沼津IC」より伊豆中央道路を経由→「江間IC」下車→約9分
●新東名「長泉沼津IC」より東駿河湾環状道路、 伊豆中央道路を経由→「江間IC」下車→約9分
公式HP https://izunokuni-taigadramakan.jp/

 

3.蛭ヶ小島

源頼朝公配流の地 蛭ケ小島

住所 伊豆の国市四日町17-1
電話 公園内 蛭ケ島茶屋
055-949-5582
営業時間 9:00~16:00
※季節によって変動あり
定休日 公園内の蛭ヶ島茶屋のみ、水曜日
入場料 無料
駐車場 無料駐車場あり
アクセス 電車 伊豆箱根鉄道「韮山駅」→徒歩約10分
●東名「沼津IC」より伊豆中央道路を経由→「江間IC」下車→約10分
●新東名「長泉沼津IC」より東駿河湾環状道路、 伊豆中央道路を経由→「江間IC」下車→約10分

 

4.願成就院

北条時政が創建した「願成就院」拝観時間・休館日

住所 静岡県伊豆の国市寺家83-1
電話 055-949-7676
拝観時間 10:00~16:00
※最終受付15:30
閉館日 毎週火・水
※祝日の場合、お正月は開館
8/15(お施餓鬼法会のため)
7/30~8/3(当地盂蘭盆のため)
年末12/24~31(迎春準備のため)
節分の日
拝観料 大人700円
中高生400円
小学生200円
未就学児無料
お願い 大御堂・宝物館内の仏像・絵画等全ての展示物の写真撮影は禁止
駐車場 無料駐車場あり
※20台分
※徒歩5分のところに市営守山東駐車場もあり
アクセス 電車 伊豆箱根鉄道「韮山駅」または「伊豆長岡駅」→徒歩約15分
●東名「沼津IC」より伊豆中央道路を経由→「江間IC」下車→約10分
●新東名「長泉沼津IC」より東駿河湾環状道路、 伊豆中央道路を経由→「江間IC」下車→約10分
公式HP https://ganjoujuin.jp/index.html

 

5.眞珠院

八重姫の魂をまつる「眞珠院」のアクセス・拝観時間

住所 静岡県伊豆の国市中條145-2
電話 055-949-3544
拝観時間 9:00~17:00
定休日 無休
拝観料 無料
駐車場 無料駐車場あり
アクセス バス 電車 伊豆箱根鉄道「伊豆長岡駅」→徒歩約12分
●東名「沼津IC」より伊豆中央道路を経由→「江間IC」下車→約10分
●新東名「長泉沼津IC」より東駿河湾環状道路、 伊豆中央道路を経由→「江間IC」下車→約10分

 

 

一日で5ヶ所の北条家ゆかりの地を巡って

紫陽花鎌倉殿の13人 伊豆の国 大河ドラマ館にて撮影

今回は平日に5ヶ所の見所を巡りましたが、約4時間程で終了しました。
休日は混んでいるため、もう少し時間がかかるかもしれません。

北条家や鎌倉幕府について、地元の子どもたちは学校で学び尽くしています。
取材日は、社会科見学の子どもたちがたくさんいました。

そんな親しみのある歴史が、大河ドラマで取り上げられたことはとても嬉しく、誇らしく感じます。
ぜひ、伊豆の温泉に入りながら、伊豆の国に眠る歴史に触れてみてください。

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伊豆の国市:北条氏

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この記事を書いたひと

チャイ

チャイ

伊豆在住のライター。
趣味はパン屋さん巡り、diy、知育。休日は子どもたちと外で新しい発見を探しています。
大好きな伊豆の魅力をお届けしていきます。