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【地方創生プロジェクト第2弾】静岡県川根本町の使われていない農地をゆず畑として再生する話

静岡発!農家×ベンチャー企業の地方創生プロジェクト

“川根本町ゆず”ってご存知ですか?
静岡県独自の認定基準によって選ばれる「しずおか食セレクション」に認定されていて、ゆずでは静岡県内で一番の収穫量の品です。

この静岡県川根本町のゆずを主役に、農業から町全体を盛り上げていく取り組み、『静岡発!農家×ベンチャー企業の地方創生プロジェクト』の最新情報をお届けします!

今回の記事は、「静岡県川根本町の増加し続ける耕作放棄地問題について」と「放棄地を有効活用!ゆず畑にしていく活動」のお話です。

ひめ
前回の第一弾記事はこちらよ~

※プロジェクトについて、4記事にわたってお伝えします。
次回の記事も要チェック!

 

 

はまたに農園とArinosのこれまでの活動

魅力ある働き口を作る(=事業を創出する)ことで地方を盛り上げたいと考えているArinos(本社:東京)は、川根本町を視察。
そこで、お茶・ゆずを栽培している農家2代目の浜谷さんと出会い、2018年10月からゆず事業を通して川根本町の活性化に向けた活動を立ち上げました。

 

テーマは、「ゆず事業の六次産業化」

栽培・食品加工(1・2次産業)を浜谷さんとArinosともに行い、流通/販売(3次産業)をArinosが担当するという体制でプロジェクトを進める活動です。

静岡発!農家×ベンチャー企業の地方創生プロジェクト▲一生懸命に川根本町ゆずの良さを伝えようと試行錯誤している浜谷さん(右)と鈴木(左)

ひめ
プロジェクトの始まりの様子は、こちらの記事を見てね

 

新商品販売までの活動STEP

STEP1.浜谷さん商品の整理

浜谷さんと一緒に、今まで「ゆず」からどのような商品を作って売ってきたか確認します。

STEP2.事業計画・商品企画

プロジェクト全体の企画と、販売する商品のコンセプトを決めます。←いまここ!

STEP3.資金の準備(=クラウドファンディング)

商品開発を行うにあたり、クラウドファンディングで協力者を募ります。

STEP4.商品作りの開始

企画した商品の製造、パッケージの作成を行います。

STEP5.販売計画

製造した商品の販売場所、販売するターゲットを決めます。
そして商品を取り扱ってもらうために営業を行います。

 

川根本町が抱える問題の解決に向けて…

 働き盛りの若者の流出を食い止めたい!

ここ40年で川根本町の人口は、半分近くになってしまいました。

人口が半分に減少?!

世帯数では2018年12月1日現在で、約 2,900世帯ぐらいです。
どうしてそんな事が起きてしまったのでしょうか。

▼2020年には町民の人口予測では7000人を下回り、ここ40年の間に半分の人口になってしまうことに!静岡発!農家×ベンチャー企業の地方創生プロジェクト出典:RESAS(地域経済分析システム)

地元の産業に魅力を感じなくなった若者が町外に流出し、それがきっかけとなりさらに産業の衰退が進む、というマイナスのスパイラスが川根本町では続いています。
この大きな要因としては、現代あまり急須でお茶を飲まなくなったことによりお茶の販売価格が大きく値下がりしたため、町をあげて注力しているお茶産業が影響を受けてしまったためと言われています。

静岡県と言えば『ミカン』に次いで『お茶』と言われるほどの産地。
人口流出によって、主力のお茶産業にダメージがあったなんて・・・。

そして静岡県に限った事ではありませんが、古くから何代も続いてきた家業であっても、経営が苦しくなってきた場合、地元に留まり家業を引き継ぐのは簡単な事ではありません。
誰もが豊かな生活を送りたいと思うのは当然で、それを求めて他の地域に出てしまうのは自然なことではあると思います。

この問題を少しでも解決するため、3か月前から「地方で魅力的な事業を創出する」ことをテーマに、Arinosと川根本町の浜谷さんは一緒に活動を始めています。

 

川根本町の耕作放棄地に起きている問題

現在、川根本町には田畑として利用している土地は750haほどあります。

そのうちの約9.5%の70.7haが高齢化や担い手の減少により使われず放置されています。(川根本町農業総合支援協議会より、平成29年度調べ)

その広さって東京ディズニーランド(51万㎡)よりも大きな広さです。
(51ha=510,000㎡)

静岡発!農家×ベンチャー企業の地方創生プロジェクト▲川根本町内の放棄地

広大な耕地を放棄しておくと、次のような問題が起きてきます。

①雑草や害虫が発生する
十分な管理が行われないと雑草が生えて景観が悪くなったり、害虫が大量に発生し周囲の農作物を食べてしまうこともあります。

②野生動物の行動圏になる
中山間部では、シカやイノシシなどの野生動物が、放置された農作物を食べに来るようになるなど行動圏を広げることに繋がり、農作物被害が起こります。

③災害時の危険性が高まる
農地には、洪水などの災害を防ぐ機能がありますが、管理されなくなるとその機能が失われます。

 

広い土地をそのままにしておくだけで災害の危険が高まってきてしまうのは、とても心配ですね。

 

耕作放棄地に増える被害

静岡発!農家×ベンチャー企業の地方創生プロジェクト▲イノシシに荒らされた畑

「ジビエ料理」が馴染みのメニューとしてレストランや民宿で提供される川根本町にとって、野生動物は大事な存在です。
大事に育ててきた畑、家庭菜園がミミズを探すイノシシやシカに荒らされることは、ここ川根本町ではとても身近な話です。

しかし、少子高齢化の影響を受け猟師の人数が減るのに伴って野生動物の数が年々増加しています。
猟師と野生動物のバランスが崩れると、野生動物は人間の生活圏へ、畑や田んぼへ入ってくるようになります。

農家にとっての被害は大きくなるため、補助金を利用し電柵やネットなどの防除設備を設置するなどの対策をしています。
ですが野生動物は増える一方で被害が減少しないのが川根本町の現状です。

▼鳥獣被害額は年々増加傾向に
静岡発!農家×ベンチャー企業の地方創生プロジェクト出典:広報かわねほんちょう

 

ゆず栽培の参入に向けた活動について

静岡発!農家×ベンチャー企業の地方創生プロジェクト▲Arinos:鈴木
「日中は動かずパソコンと向き合う時間が多いので、体を動かす仕事を求めちゃいます。」

Arinosが耕作放棄地を借りる理由

川根本町の抱える問題でもお話したように、川根本町は後継者不足や耕作放棄地の増加といった問題が深刻となっています。
今後、川根本町が活気付くためには、後継者が必要不可欠です。

もちろん若者の中には、農業に興味がある方もいます。
しかし、多くの若者は・・・

●農業では稼ぎが十分ではないと感じ、農家になることをあきらめてしまう
●一次産業ではなく二次産業・三次産業に従事したいため農家を継がない

こんな理由で後継者がなかなか増えていかないのが現状です。

 

現在、静岡県内一の収穫量を誇るゆず事業で六次産業化を確立し、売り上げを増やすためには、さらにゆずの生産量を増やす必要があります。

Arinosは、川根本町の引き継ぎ手がいない農家さんから耕作放棄地をお借りし、浜谷さんと協力してゆずの生産(1次産業)からゆずの商品企画・販売(2・3次産業)を行う計画を進めることで、川根町の問題解決に貢献したいと考えています。

 

維持が難しい耕作放棄地はArinosにお任せください!

2018年12月初旬、浜谷さんや川根本町役場と連携しながら、耕作放棄地を探し、話を進めています。

現在、話が進み確保にめどが立った耕作放棄地は20a
地主の方の高齢化と後継者の不在により維持が難しくなったことで貸していただくことになりました。

静岡発!農家×ベンチャー企業の地方創生プロジェクト▲Arinosが借りた畑の現在(元はお茶畑でした)

1haで約12t~15tのゆずを収穫することができるので、まだまだ確保が必要です。

今回の土地のような今後維持をするのが難しくなる土地も含め、今後もArinosは話を進めていき、ゆくゆくは使われていない土地の半数(約35ha)をゆず畑として活用することを目指しています。

 

ゆず栽培について

Arinosは農業については初心者のため、浜谷さんをはじめ川根本町の農業のプロから学ぶことがたくさんあります。
ゆずを育てるにあたり、畑の整備から苗木の選定・木の剪定、そして収穫時はゆずのもぎ方まで教えていただきます!

その分Arinosができること、収穫のお手伝いはもちろん、加工品の企画・製造・PR等を全力でサポートします。
地域のゆず農家さんと力を合わせ、地域のコミュニティーを大切にしながら品質の良いゆずを生産していきます。

静岡発!農家×ベンチャー企業の地方創生プロジェクト▲「俺はまだひよっこだ」という浜谷さん。
ゆず農家歴10年以上の浜谷さんがひよっこなら、Arinosは卵ですね。

ゆず栽培できる土地をもっと確保し、ゆずの収穫量が増え、ゆず事業が黒字化すれば・・・

●新たな従事者が増える
●空き家問題・後継者不足の問題の解消
●深刻な耕作放棄地問題の解消

川根本町が抱える問題を全て解決できると考えています。

 

 

今後の『川根本町ゆずプロジェクト』の動き

今後のビジョンとしては、ゆずの生産量を増やし、高知県の馬路村のようにゆず事業が町の産業の柱となることを目指します。

『ゆずといえば川根本町!』
『川根本町といえばお茶とゆずの町!』

そうなるよう、ゆずによる新商品を開発していきます。

長い道のりではありますが、今誰かがチャレンジしなければ衰退するしかない。
Arinosがその先陣を切り、地域の方々と共に活動していきます。

静岡発!農家×ベンチャー企業の地方創生プロジェクト▲市場では見られない珍しい「三つ子ゆず」

近々、クラウドファンディングを出します。

静岡の特産物「川根本町ゆず」のご支援お願いします!

 

次回の記事は、『静岡県川根本町のお茶・ゆず農家浜谷さんの商品開発の話』です。
どんな商品がうまれるか、お楽しみに!

■本記事・プロジェクトに関するお問い合わせ先

企業名 株式会社Arinos
担当者名 企画責任者:鈴木 貴巳
電話 03-6261-6485
Email info@arinos.co.jp
URL https://arinos.co.jp/
浜谷さんのゆず
ゆず協会のゆず加工商品
0547-56-0627
浜谷さんの
facebook
facebook.com/hamatani.greentea.yuzu

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