【静岡茶の世界へようこそ!】産地ごとの個性を楽しめる静岡茶
「お茶といえば静岡!」と言われるほど、日本一のお茶どころとして知られる静岡県。
でも、一口に「静岡茶」と言っても、産地によって味わいや香りが全然違うって知っていましたか?
今回は、静岡茶の魅力をもっと深く知るために、産地ごとのお茶の特徴やおすすめ銘柄、そして静岡茶の歴史を詳しくご紹介します。
このページの目次
個性豊かな産地とおすすめのお茶をご紹介!
静岡県は東西に長く、変化に富んだ地形をしています。
そのため、地域によって気候や土壌も異なり、お茶の栽培方法や味わいに違いが生まれます。
早速、個性豊かな産地の特徴とともにおすすめのお茶、そして新茶の時期をご紹介していきましょう!
1. 富士山麓の恵みを受けたお茶【富士・沼津】
雄大な富士山を望む富士・沼津地域。火山灰土壌と富士山からの湧水、そして昼夜の寒暖差が大きい気候が、甘みとコク、豊かな香りのするお茶を育みます。
- おすすめのお茶: 沼津茶、富士の茶
- 新茶の時期: 5月上旬~
2. 海の風を感じるまろやかなお茶【清水】
温暖な気候と潮風を受ける清水地域。まろやかで渋みが少なく、日常的に飲みやすいお茶が特徴です。
- おすすめのお茶: 清水煎茶、玉露
- 新茶の時期: 4月下旬~
3. 伝統が育む、歴史深いお茶【本山】
約800年の歴史を持つ本山地域。伝統的な栽培方法を守り、手摘みで収穫されるお茶も多い、まさに静岡茶のルーツとも言える地域です。渋みが少なく、まろやかな味わいが特徴です。
- おすすめのお茶: 本山煎茶、本山玉露
- 新茶の時期: 5月上旬~
4. 広大な大地が生み出す、力強いお茶【牧之原】
広大な台地が広がる牧之原は、深蒸し煎茶の産地として有名です。太陽の光をたっぷり浴びて育った茶葉は、濃厚な味わいと鮮やかな緑色が特徴です。
- おすすめのお茶: 牧之原深蒸し煎茶
- 新茶の時期: 5月上旬~
5. 霧深い山里で育まれた、香り高いお茶【川根】
大井川上流の霧深い山間地である川根地域。昼夜の寒暖差が大きく、香り高く、甘みのあるお茶が育ちます。
- おすすめのお茶: 川根煎茶、川根玉露
- 新茶の時期: 5月中旬~
6. 深蒸し煎茶発祥の地【掛川】
深蒸し煎茶を生み出した掛川地域。濃厚な味わいの中に、まろやかな甘みが感じられるお茶です。
- おすすめのお茶: 掛川深蒸し煎茶
- 新茶の時期: 5月上旬~
7. 高級茶の産地として名高い【天竜】
川根地域の上流に位置する天竜地域。霧が多く発生する山間地で、丁寧に栽培された茶葉は、上品な香りとコクが特徴です。
- おすすめのお茶: 天竜茶、天竜玉露
- 新茶の時期: 5月下旬~
静岡茶の歴史を紐解く
静岡茶は、長い歴史の中で様々な人々の努力によって発展してきました。
鎌倉時代 (1185~1333年)
駿河国(現在の静岡県中部)出身の僧侶、聖一国師が宋(中国)から茶の種を持ち帰り、静岡市足久保に植えたのが始まりとされています。
当時は、抹茶の原料となる「碾茶(てんちゃ)」が中心に栽培されていました。
室町時代~戦国時代 (1336~1603年)
静岡県内で茶の栽培が徐々に広まりました。
茶は、武士階級の間で嗜好品として楽しまれていました。
江戸時代 (1603~1868年)
煎茶の文化が広まり、静岡でも煎茶の生産が盛んになり、幕府に献上する「御用茶」の産地として、静岡茶は高い評価を得ていました。
この時代、茶は庶民にも広まり、日常的に飲まれるようになりました。
明治時代 (1868~1912年)
牧之原台地の開拓: 徳川家臣や川越人足などによって、牧之原台地で大規模な茶園の開拓が始まりました。
お茶の輸出: 清水港が開港し、静岡茶は海外へ輸出されるようになりました。
品種改良: 杉山彦三郎によって、現在主流の品種である「やぶきた」が発見されました。
大正時代以降 (1912年~)
機械化の導入: お茶の製造に機械が導入され、大量生産が可能になりました。
栽培技術の向上: 品種改良や栽培技術の研究が進み、お茶の品質が向上しました。
茶は、日本の代表的な飲料として、世界中の人々に愛飲されるようになりました。
このように、静岡茶は時代とともに変化しながら、現在では日本一のお茶の産地として、国内外で高い評価を得ています。
静岡茶まとめ
静岡県内には、まだまだたくさんのお茶の産地があります。
ぜひ、色々な産地のお茶を飲み比べて、それぞれの土地の風土が育んだ個性豊かな味わいを楽しんでみてください。そして、お気に入りの一杯を見つけて、静岡茶の魅力を再発見してみてくださいね!
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