温泉や観光名所の蛍鑑賞スポット10選｜静岡県伊豆エリア 2024年版

今年もまもなく梅雨入りと共にホタルが舞い踊る季節を迎えます。
ホタルは冬の終わり頃から春にかけての気温が高いほど、飛び始める時期も早くなります。
今年のホタルの出現は例年並〜やや早くなるとの予想です。

今回は静岡県の伊豆半島のホタルの景勝地を紹介します。
伊豆と言えば海水浴場や、熱海・修善寺などの温泉、観光名所でも有名ですが、自然豊かな伊豆半島には自生のホタルも数多く生息し、ホタルを観賞できるスポットが沢山あります。

ホタルの時期に合わせたイベントも開かれています。
週末は夏の始まりを感じながらホタルの観賞に伊豆まで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。  

 

【熱海市】熱海梅園「ほたる観賞の夕べ」

観光地で有名な熱海梅園でもシーズンになると毎年、ホタルの観賞会が行われています。

梅園を流れる初川の清流には毎年約5000匹のホタルの幼虫が放たれ、梅雨の時期には成虫になったホタルが宙を舞います。

梅園内でのおすすめスポットは園内の川にかかる橋の上から。
目の前には幻想的な光景が広がります。

熱海梅園のある来宮駅はJR熱海駅から電車で一駅。
パワースポットとして有名な来宮神社も徒歩圏内に位置しています。

熱海への観光の際にはぜひ梅園にも立ち寄って、賑やかな熱海の市街地とはまた違った静かな夜をホタルと共に迎えてみてはいかがでしょうか。 

  　　　　　　

【伊豆の国市】韮山反射炉付近古川護岸「ホタル観賞の夕べ」

2015年にユネスコ世界遺産に登録された韮山反射炉。
反射炉の周辺を流れる古川の護岸ではホタルの時期になると毎年『ホタル観賞の夕べ』イベントが開催されていて、天然のゲンジホタルを観賞することができます。

イベント開催期間中は、韮山反射炉がライトアップされて幻想的な空間が広がります。

韮山反射炉の駐車場は無料開放され、駐車場から100メートルほど歩いた古川の護岸がホタルの観賞地になります。
護岸までは道が整備されているので、道中の足元も明るく車いすやベビーカーでの観賞も可能です。

ホタルの舞がピークになる20時から21時が観賞におすすめの時間です。
近隣には住宅街が広まっているので観賞は21時30分までになります。  

　　　　　　　　　

【伊豆市】修善寺温泉 赤蛙公園「ホタルの夕べ」

赤蛙公園は伊豆の小京都と呼ばれる修善寺にあります。
あのミシュランガイドで二つ星を獲得した「竹林の小径」の近くに位置しています。

赤蛙公園と呼ばれるのは小説家、島木健が修善寺の温泉宿で療養していた際に桂川を泳いでいた赤蛙が由来です。
短編「赤蛙」は島木健を代表する作品になりました。

赤蛙公園沿いには桂川が流れており、せせらぎを感じながらホタルを鑑賞できます。
ホタルの時期になると公園内では「ホタルの夕べ」が開催され観光客で賑わいます。

修善寺の温泉街からも近いので、浴衣に着替えて立ち寄るのもいいですね。
竹林の小径は夜のライトアップが美しいのでこちらも合わせておすすめです。

修善寺の温泉地には夜まで開いている昔懐かしい遊技場や公共の足湯もあります。
のんびりホタルの光を眺めながら夜のお散歩を楽しんでください。  

　　　　　　　

【伊豆市】天城湯ヶ島温泉郷「天城ほたる観賞」

伊豆でホタルと言えば天城が有名です。
天城湯ヶ島温泉郷では毎年時季になると、地元の人たちが一年かけて大切に育てたゲンジホタルが川に放たれていて、梅雨の時期には「ほたる祭り」が行われます。

天城には自生のホタルも生息していて、6月にはゲンジホタル、7月にはやや小ぶりのヘイケホタルを観賞することができ、夏を通じて長い期間ホタルを楽しむことができます。
天城の夜は街灯などが無く、とても暗くなるのでホタルの光をはっきりと捉えることができます。

温泉郷の中でも一番のおすすめスポットは、駐車場のある天城会館から10分ほど歩いた所にある「出会い橋(男橋)」です。
男橋は本谷川が、女橋のかかる猫越川と合流して狩野川に出会う直前にかかる橋です。

狩野川は太平洋側では唯一北向きに流れている珍しい河川で、沼津市の街中を流れる一級河川になります。
天城では川の流れの出逢いを感じつつ、ホタルとの出逢いを楽しむことができるでしょう。 

　　　　

【伊東市】松川湖ほたる観賞会

松川湖は市街地の南西部に位置していて、奥野ダムを作った時に出来た人口の湖です。
約4.8kmの湖畔は自然豊かな遊歩道になっています。
春は芝桜、初夏はホタル、秋には紅葉と四季折々の自然豊かな景色が広がり観光客で賑わいます。

広々とした湖畔の松川湖はホタルの名所として知られており、毎年「ほたる観賞会」が開催されています。

約100匹のゲンジボタルが湖面の上を飛び交う様は、神秘的な美しさです。

また、ほたる観賞会の開催期間中は、松川湖（奥野ダム）ログハウス横で、「伊東ほたるを育てる会」によるほたる教室が随時開催されております。

展望広場から見える非日常な舞い踊るホタルの光景、癒されに行きませんか。

　　　　

【伊東市】丸山公園ほたる観賞会

丸山公園はJR伊東駅から南西方向に850ｍ、歩いて20分ほどのところにあります。

自然豊かな環境と水が調和した丸山公園は、ホタルの名所として知られています。

夕方から夜にかけて、例年1日に約200匹のゲンジボタルが舞い踊ります。
優しい光が飛び交う様は、別の世界に迷い込んだかのような不思議な感覚にさせてくれるでしょう。

温泉街からも近いので散歩がてら気軽に立ち寄ることができます。

　　　　

【東伊豆町】大川竹ヶ沢公園「ほたる観賞の夕べ」

東伊豆町にある大川竹ヶ沢公園は「静岡県のみずべ100選」にも選ばれた水辺が美しい公園です。
元県会議員の木村家別邸を改修した公園で、樹木に囲まれた美しい庭園が広がります。

30年以上前から毎年ほたる観賞の夕べのイベントが開催され、公園内には夜店が並び賑わいます。

大川竹ヶ沢公園では毎年3月に地元の人々が育てたホタルの幼虫が池に放たれます。
ホタルが成虫に成長した時期には池の水面に照らし出されたホタルの光が幻想的な空間を作り上げています。

イベント期間後の夜の公園の散策は可能ですが、公園内の駐車場が数台分しかない事と、車の光がホタルのストレスになってしまうので園内には出来る限り徒歩で向かいましょう。

最寄りの伊豆大川駅から歩いて25分ほどになります。
静かな公園ではホタルの余韻を感じられることでしょう。 

　　　　　　

【松崎町】雲見花沢園地のホタル観賞

雲見花沢園地のある松崎町は夕陽のまち、西伊豆町を国道136号線から南伊豆方面に進んだ所に位置しています。
同じ西伊豆にある松崎町からの夕陽の美しさは別格です。

森林の中に作られた遊歩道のある公園で、自然の香りに包まれながらホタルを観賞できます。
辺りは真っ暗なのでホタルの光をはっきりと観ることができます。
街灯が無いので足元には注意しましょう。 

　　　　

【松崎町】那賀川のホタル観賞

那賀川は、温泉地としても有名な松崎町の街中を流れる河川です。
市街地から大沢温泉までの約6kmの区間には、ソメイヨシノの桜並木が立ち並び、春には桜が咲き誇ります。

清らかな水流を持つ那賀川では、梅雨の時期になると河沿いのゲンジホタルが美しく夜の河川敷に光をもたらします。
近隣の田んぼを利用した花畑臨時駐車場が無料解放されるのでアクセスも便利です。

松崎温泉の宿からも歩いて行かれる距離なので夜の観光にもおすすめです。 

【西伊豆】藤井わさび園

豊かな湧水が流れる藤井わさび園ではグランピング施設『わさびビレッジ』宿泊の方限定でホタルの鑑賞ができます。

ホタルが飛翔する時期になると、ランタン片手に世界農業遺産認定のわさび沢で蛍狩りを楽しめます。
（宿泊者限定のため、一般公開はしていません）

もちろん宿泊施設のウッドデッキからもホタルが飛んでいる様子は確認できますが、わさび沢にまで降りると飛んでいる数がグッと増え幻想的な風景に。

わさび農家が運営するグランピング施設わさびビレッジではホタル鑑賞だけでなく、わさび農家体験や自分で薪割りをして露天風呂を沸かす体験もできます。

　　　　　

 

伊豆エリアのホタル観賞スポット

今回は伊豆半島のホタルの観賞スポットを紹介させていただきました。

ホタルは湿度が高く蒸し暑い風のない日によく舞うと言われています。
雨の降った日や寒い日はあまり見ることができません。

また明るい光が苦手なホタルは、満月の日よりも新月の日のほうがよく見られるようです。
この時期の新月は6月6日になります。
ホタルを見るチャンスはまだまだこれから。
梅雨の間の暖かい晴れの日を狙って観賞に出かけましょう。

ホタルの観賞スポットは街灯も無く暗いので足元に注意が必要です。
道中が暗いからという理由で、ホタルを懐中電灯やスマートフォンのライトで照らしたり、フラッシュ撮影をしたりすることは絶対にやめましょう。

また、ホタル鑑賞は水辺付近ですので小さなお子様と一緒に行く場合は、手を繋ぐなど目を離さないようご注意ください。
マナーを守りホタルとおたがいに心地よい時間を楽しんでくださいね。