【掛川市東山】粟ヶ岳に響く無間の鐘、その伝説とは?
「無間の鐘」という伝説をご存知でしょうか?
静岡県には、遠州七不思議の一つとして有名な「無間の鐘」の伝説が浜松市に伝わっていますが、実は掛川市にも別の「無間の鐘」の伝説があるんです。
今回は、掛川市東山、粟ヶ岳山頂に伝わる「無間の鐘」の伝説をご紹介します。
このページの目次
粟ヶ岳に眠る無間の鐘
掛川市東山にある粟ヶ岳(標高532m)は、山頂からの眺望が素晴らしく、ハイキングコースも整備されている人気のスポットです。山頂には阿波々神社があり、その境内には「無間の井戸」と呼ばれる井戸があります。
この井戸にまつわる伝説が、「無間の鐘」の物語です。
昔、粟ヶ岳の山頂には観音寺というお寺がありました。この寺の住職が、人々の煩悩を断ち切るために鐘を鋳造し、山頂に設置しました。
ところが、この鐘の音を聞いた者は、その音色に魅了され、現世での欲望を満たすことばかりを考えるようになってしまったのです。そして、欲望のままに生きるようになり、最後には不幸な末路をたどるように…。
住職は、この鐘を「無間の鐘」と名付け、人々が鐘を撞けないように、山頂にある井戸に沈めてしまいました。
欲望を戒める物語
この伝説は、浜松の無間の鐘と同様に、人の欲望の恐ろしさを伝えるものと言われています。鐘の音色は、人々の心の奥底にある欲望を呼び覚まし、その欲望に支配されてしまう人間の弱さを象徴しているのではないでしょうか。
現代社会においても、物質的な豊かさや成功への欲望に駆られることは少なくありません。しかし、その欲望に飲み込まれてしまうと、自分自身を見失い、不幸な結果を招く可能性もあります。
粟ヶ岳の無間の鐘の伝説は、私たちに「真の幸福とは何か?」を問いかけているのかもしれません。
無間の井戸(粟ヶ岳)へのアクセス
⭐️ 3.1(8)
📍 掛川市粟ケ岳山頂
🚗 東名高速道路掛川ICから約20分
🚗 無料駐車場あり
東山いっぷく処からの山道は、かなり狭いので、運転には十分注意してください。
周辺施設情報
阿波々神社
粟ヶ岳の山頂に鎮座する神社。
創建は奈良時代と伝えられ、古くから地域の人々の信仰を集めています。縁結び、安産、厄除けなどのご利益があるとされています。
かっぽしテラス
粟ヶ岳山頂にある休憩施設。
展望デッキからは、雄大な景色を一望できます。軽食や飲み物を提供しており、ハイキングの休憩に最適です。お土産コーナーもあります。
遠州七不思議「無間の井戸」まとめ
粟ヶ岳を訪れる際は、ぜひ無間の井戸にも立ち寄り、伝説に思いを馳せてみてください。
雄大な自然の中で、静かに自分自身と向き合う時間を持つことができるでしょう。
この記事を読んで、粟ヶ岳の無間の鐘に興味を持った方は、ぜひ現地を訪れて、伝説の舞台を体感してみてください。
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