静岡市|大人が本気になる遊び場!伝統工芸を体感できる駿府の工房「匠宿」
丸子城跡登山口近くの山に囲まれた丸子・泉ヶ谷に、伝統工芸のものづくりを自分の手で体験できる施設、駿府の工房 匠宿があります。
静岡の伝統工芸を伝えるため、体験型の施設として以前より存在していましたが、人が集まる街づくりを手掛ける株式会社創造舎により2021年にリニューアルオープン。
お子様から大人まで胸が高鳴るような体験はもちろん、丸子が生んだ自慢のはちみつや紅茶を楽しめたり、焙煎士による極上の珈琲を味わえたりとカフェも充実している施設です。
穏やかな空気の中、胃も心も満たされる素敵な1日を過ごせます。
竹の美しさが雅な空間を生み出す≪駿河竹千筋細工≫
武士の内職として代々引き継がれた静岡の≪駿河竹千筋細工≫は、しなやかな曲線を描く竹の美しさが印象的。
細く丸く仕上げたヒゴを1本1本組み上げていく時間は、集中力と同時に心の穏やかさを体感できるかも知れません。
ペン立てや虫かご、風鈴など30分から60分ほどで1作品を完成できるので、ご自宅に飾ればいつもと違う和の雰囲気を楽しめますよ。
こちらのブースは、職人さんが毎日実演をしてくれている貴重な空間。
直接お話が聞けるのも嬉しいですね。
オリジナルの図柄を形にできる≪和染≫の喜び!
綿栽培が盛んだった静岡で受け継がれてきた型染め。
小学校の時に体験した藍染がすごく楽しかった思い出があります。
伝統工芸に触れられた高揚感。
そして、完成品を見た時の喜びはなんとも言えない充実感がありますよね。
お茶染めや藍染をはじめ、匠宿オリジナルの図柄としてデザイナー・皆川明氏のブランド「ミナ ペルホネン」を染められます。
匠宿のためだけに書き下ろした図柄とアイテムの組み合わせで、世界に一つだけのオリジナル作品を生み出せますよ。
完成品が待ち遠しい≪陶芸≫の魅力
自由な発想と不完全さが自分だけの魅力になる。
とにかく楽しくやってみようと誘いを掛けてくれるのが陶芸を体験できるスペースです。
賎機焼や志戸呂焼など静岡でも歴史ある焼き物が育まれてきました。
伝統を取り入れながらも自由な感性を表現できるのが匠宿の工房。
手びねりや電動ろくろで土に触れるところから、絵付けに至るまで段階が踏めるのも魅力の一つ。
自分の生活スタイルに合わせて、どんなものを作ろうか想像力を掻き立てられますよね。
温もりを感じさせる≪木工・漆≫の日常に寄り添う力
お箸やスプーンなど木製品の温もりは、日常使いにぴったりなアイテムです。
自分の好みや使いやすさに合わせて削り出していく作業は、繊細ながらも手の馴染み具合を確認できる楽しい工程。
自分の感性や感覚を研ぎ澄ませる体験ができます。
家康ゆかりの地として栄えた静岡の木工技術や産業と共に、駿河漆器や蒔絵の技術も伝統として受け継がれてきました。
美しい仕上がりを楽しめる漆や金箔の作品づくりにも注目です!
旬な施設!株式会社タミヤ監修の≪模型工房≫と≪木育スペース≫
今話題の最新施設で体験できるのは、タミヤの職員である工房長が直接指導してくれる贅沢な製作体験。
一度は触れてみたいミニ四駆はもちろん、プラバンを使ったアクセサリーやキーホルダーをはじめ、恐竜模型の組み立てや色塗りを楽しめます。
静岡が模型の街として有名になったのは、駿河竹千筋細工のパーツを組み立てる工程から生まれたもの。
その代表格であるタミヤとのコラボレーションで誕生した施設は、ミニ四駆が初めての大人も子供も夢いっぱいに遊べる空間です。
隣接の木育スペースは、温かな光と優しさに満ち溢れた木のぬくもりを味わえる子供たちの遊び場。
オクシズ産の木材を使用したおもちゃが並ぶ、ゆったりとしたスペースで夢中な時間を過ごせますよ。
静岡の職人技術に触れる「匠宿伝統工芸館」
歴史ある伝統工芸品を目にするならこちらを訪れてみるのがおすすめ。
壮大な数の羽子板が出迎えてくれるアプローチを抜けると、厳かに展示された品格あふれる作品をゆったりと鑑賞できるスペースがあります。
この時開催されていたのが、展覧会「駿河の下駄 塗りと張り」。
現代の名工といわれる駿河塗下駄・下駄塗師の佐野成三郎さんと静岡県優秀技能者である駿河張下駄・張下駄師の丸山宗孝さんの2人展です。
洗練された高い技術は、やはり目の前で見るに限ります。
展覧会「駿河の下駄 塗りと張り」
開催日 | 2023年9月15日(金)〜2023年10月22日(日) |
開催時間 | 10:00〜19:00 (※ご入場は閉館の30分前まで) |
会場 | 匠宿伝統工芸館 |
「ギャラリー Teto Teto」で美しい作品を手に入れる
暮らしを豊かに彩るきっかけを与えてくれるのが、全国各地から厳選された工芸品や作家さんの身近なアイテムたち。
もちろん、各工房長の作品も購入できます。
定期的なPOPUPも開催されているので、いつ来ても楽しめるのが魅力的。
匠宿に来ると、実際に職人技を目にすることで本物の価値を知り、付けられたお値段が腑に落ちる瞬間が訪れます。
気になる商品は、店員さんからお話を伺って納得した上で買い物ができますよ。
丸子のはちみつや紅茶を堪能できるカフェ「HACHI & MITSU」
国産紅茶発祥の地として丸子紅茶で有名なこの土地は、実は養蜂も盛んに行われています。
泉ヶ谷の村本養蜂場で作られたはちみつをたっぷり使ったフードやスイーツを丸子紅茶と共に楽しめるのが解放感あふれるカフェの「HACHI & MITSU」。
店内は伝統工芸品を身近に感じながら、思い思いのひと時を過ごせる空間が作られています。
ランチの時間は大人気!
季節の食材を味わいながら、丸子の魅力を堪能できますよ。
施設内にある静岡醸造が生み出すクラフトビールを味わうのも素敵ですね。
焙煎カフェ「The COFFEE ROASTER」で珈琲の概念が変わる!?
取材の際にお話を伺った企画広報の松本さん曰く「苦手だった珈琲が飲めるようになったくらい美味しいんです!」と目を輝かせて教えてくれました。
一流の焙煎士が選りすぐりの豆をハンドピックでさらに選り分け、時間をかけてローストするため、雑味を極限まで削ぎ落とした綺麗な味わいになるのだそう。
珈琲好きを楽しませるのはもちろん、注目したいのはケーキセットの「The Dome」です。
専属のパティシエールが作り出すケーキを包み込むのが匠宿の職人たちの技。
お皿やカトラリーレスト、装飾品など匠の力を合わせてデザインされており、一つの作品に仕上がっています。
あえて写真を載せないのは、その場で感動してもらいたいからです笑。
ほっこりとした甘みに癒される「蓬きんつば ときや」
はんなりとした空間で、落ち着いた時間を過ごせるのが「蓬きんつば ときや」。
程よい甘さと蓬の濃ゆい味わいが絶妙なきんつばを味わえます。
イートインも楽しめるので、和な気持ちを堪能したい方はこちらがおすすめです。
色々な静岡の旨みを楽しめる「コトコトストア」
建物内に入り初めに目にするのがエントランス内のショップです。
後からじっくり見ようと帰りに寄られる方も多いのではないでしょうか。
静岡ならではの商品が一堂に介しており、こんなものがあるんだ!と新たな発見もあります。
施設内でビール造りを行う静岡醸造のクラフトビールも購入できますよ。
エントランスでは、スイーツの試食販売会や職人さんの実演が見られるとのこと。
不定期開催なのでチャンスがあれば、面白いイベントに出会えるかも知れませんね。
ご紹介の「匠宿」詳細情報
住所 | 静岡県静岡市駿河区丸子3240-1 |
---|---|
電話 | 054-256-1521 |
営業時間 | 10:00〜19:00 |
定休日 | 月曜日 |
入場料 | 無料 ※体験料は別途かかります |
駐車場 | 無料駐車場あり |
アクセス | 電車・バス JR静岡駅北口7番線のりば しずてつジャストライン中部国道線「藤枝駅前行き」乗車→「吐月峰駿府匠宿入口」下車→徒歩約5分 車 ●国道1号線「駿府匠宿入口」より入場 ●静清バイパス「丸子IC」出口より東へ200m ●東名「静岡IC」より約7km、約15分 ●東名「焼津IC」より約15km、約30分 ●新東名「新静岡IC」より約15km、約20分 ●新東名「静岡スマートIC」より約9km、約16分 |
HP | https://takumishuku.jp/index.html |
それぞれの楽しみ方ができる和の空間!駿府の工房 匠宿
徳川家康の時代から受け継がれる静岡の伝統工芸をベースに、様々な工芸を集結。
職人の技を見て、感じて、作って、日常に取り入れられる。
そんな楽しみ方ができる場所でのんびり、ゆったりとした時間を味わえます。
企画広報松本さんがおすすめの「匠宿」の過ごし方
企画広報松本さんのおすすめは、朝10時から体験を始め、「HACHI & MITSU」でランチ。
午後は別の体験やショッピングでまったりしたり、「伝統工芸館」の展示を観たりしながら「The COFFEE ROASTER」でスイーツ&珈琲タイム。
中庭やベンチで寛ぐことも出来るため、蓬きんつばで一服も良いかも!とのこと。
大人も子どもも、静岡の伝統の技を感じる特別な体験
昔から受け継ぐ伝統工芸を伝えるだけでなく、新たな職人の輩出を目指す匠宿。
作業に取り組む職人さんを間近で見られたり、話ができたりと、大人だけでなくお子様の特別な体験にも繋がります。
ぜひ一度足を運んでみてくださいね。
この記事をSNSでシェア